180日数超えたら旅館業法違反 ー 民泊新法 Q&A(1)

民泊新法において、営業可能日数180日以内という制限について、いろいろな議論が交わされていますが、当センターで、2017年8月現在、民泊新法に関するまとめをしたいと思います。

現時で明確なこと(2017年8月2日時点でのセンターまとめ)

  • 賃貸住宅が「賃貸借契約」であることに対し、住宅宿泊法は「宿泊サービス提供契約」である。
  • マンスリーやシェアハウスとの併用は問題ない。
  • マンスリー賃貸や、シェアハウス(多くは定期借家契約の形態)は賃貸借契約である。
  • 180日以内の運営は、運営事業者・仲介会社の報告で判断する。
  • 181日目以降は旅館業法下での判断となり、許可をとっていなければ旅館業法違反となる。罰則規定がある。
  • 登録のない仲介会社を利用すると、一時的に業務停止となる。
  • 180日の日数制限は各部屋に対して行なわれるもので、基本的に、180日が運営されたかどうかは部屋や施設に対してカウントをする。
  • 一つの物件は一つのIDで管理する。

制限された宿泊日数をどのように把握するのか

冒頭に述べた180日以内という営業日数制限ですが、各民泊を行っている物件の宿泊日数を、行政はどのように把握するのかという疑問があります。

民泊新法を管轄する観光庁観光産業課に対し、全国賃貸住宅新聞がインタビューした記事より抜粋してみたいと思います。

【Q1】180日以内で運営しているのかどのように把握するのか。

【A1】 まずは、運営事業者の報告で判断する。さらに、観光庁長官の登録のある仲介会社も観光庁に対し報告義務があるため、それらとシステム上で照らし合わせを行なう。
一つの物件は一つのIDで管理する為、複数の仲介会社利用していた場合は仲介業者が報告した宿泊数の合計で180日以内なのかを判断する。
いつの時点で報告しなければならないかの詳しい期間はまだ定まっていない。
【Q2】営業上限日数を超えた場合はどうなるのか。

【A2】 181日目以降は旅館業法下での判断となり、許可をとっていなければ旅館業法違反となる。
故意に行なうなど悪質だと判断した場合、7月20日現在では3万円以下の罰金が科せられるが、2017年秋には旅館業法の改正で100万円以下の罰金に引き上げられる可能性もある。
【Q3】登録のない仲介会社を利用した場合はどうなるのか。

【A3】 民泊新法の第12条の違反で一時的に業務停止命令となり、50万円以下の罰金が科せられる。業務停止の期間の長さは悪質がどうかによって判断する。
【Q4】仲介会社を通さず、数泊したあとにさらに延長するなど、利用者との直接のやり取りで宿泊させた場合は罰せられるか。

【A4】 利用者との直接のやりとりに対しては禁じていない。しかし、運営者には追加された宿泊日数を加算して報告する義務が発生し、正しい深刻をしないなど、虚偽の申し出をしたことが発覚した場合は違反となる。
【Q5】運営者が一つの部屋で180日間運営したのち解約し、すぐに別の部屋を借りて180日を運営する方法で1年を通して運営していくことは問題ないか。

【A5】 問題ない。180日の日数制限は各部屋に対して行なわれるもので、近隣住民への迷惑をかけないようにするための制限という考え方であるため。
【Q6】事業者Aが180日を運営したのち、物件の賃借を解約し、別の事業者Bが同じ物件を賃借した。その場合、事業者Bは賃借してすぐに物件の運営を始めることができるか。

【A6】 できない。基本的に、180日が運営されたかどうかは部屋や施設に対してカウントをする。
【Q7】契約はどのような扱いになるのか。

【A7】 賃貸住宅が賃貸借契約であることに対し、住宅宿泊法は宿泊サービス提供契約である。
【Q8】マンスリーやシェアハウスとの併用は問題ないのか。

【A8】 マンスリー賃貸やシェハウスは住宅に分類されるため、問題はない。
そもそも住宅宿泊事業法が住宅である場合に有料で宿泊サービス提供契約をおこなうことを認める法律であるため、賃貸借契約とは別個のものとして考える。
【Q9】特区民泊(国家戦略特別区域外国人滞在施設)との併用は可能か。

【A9】 できない。住宅宿泊事業法という名称の通り、住宅に分類される場所での宿泊サービス提供契約を可能とする法律であり、特区民泊は住宅にはあたらない。
【Q10】自治体が条例で民泊を禁止した場合、どういうふうに取り締まるのか。

【A10】 違法民泊を取り締まっていた保健所など各自治体の担当部署がこれまで通り行なうことになる。