家主に支払う更新手数料以外に、管理会社からも更新手数料の請求!?(2)

家主に支払う更新料以外に、管理会社から更新手数料の請求が来ました。
契約書をはじめ、どこにも「更新手数料が必要」という記載がないので拒否することに決め、家主に対して「家主との間で直接更新手続きしたい」と言いました。
一方、家主は「管理会社に任せているので管理会社を通してほしい」と言って譲りません。
このような場合には、しかたなく更新手数料を支払わなければならないのでしょうか?

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まず、一般的にも、借主が更新手数料を負担する義務はありませんし、まして、契約書のどこにも、「更新手数料が必要」と書かれていなければ、更新手数料を支払う必要は一切ありません。

家主は、家主の本来業務として更新手続きを行うべきですが、それを管理会社に代行させること自体は問題ではありません。

しかし、家主が管理会社に代行させることに問題がなくても、更新手数料を借主から徴収するということはまったく別問題です。

つまり、家主が、管理会社が借主に請求する更新手数料を負担すれば、何ら問題が発生しないのです。

従って、借主は、家主や管理会社に対して、「家主の希望にもとづいて、管理会社を通して更新手続きすることはかまわないが、更新手数料は家主が負担すべき」と主張してください。

それでも、家主や管理会社が、「更新手数料を支払わなければ更新手続きは行わない」と言ってきた場合には、家主との間で「合意更新」ができないだけで、そのまま住み続けることで、法定更新状態に移行するだけです。

用語解説(不動産流通研究所「不動産用語集」より引用)

合意更新

借家契約において、当事者の合意によって契約期間を更新することをいう。
借家契約の期間を合意で更新する場合、契約期間の制限はないが、期間を1年未満としたときには期間の定めがないものとみなされることになる。
また、合意更新においては、更新に当たって契約条件等を変更することは原則的に自由であるが、借地借家法の強行規定に反する特約で借家人に不利なものは無効となる。

なお同様に、借地契約についても合意更新が行なわれるが、借地契約の更新後の契約期間は、最初の更新時には最低20年、以後の更新にあっては最低10年とされている。

また、強行規定に反する特約で借地人に不利なものが無効となるのは借家契約と同様である。

法定更新

借家契約において、借地借家法の定めに基づいて自動的に契約期間が更新されることをいう。

借家契約においては、契約当事者が、一定期間前に、契約を更新しない旨または条件を変更しなければ契約更新しない旨の通知をしない場合には、従前の契約と同一の条件で契約を更新したとみなされるが、これが法定更新である。このとき、更新後の契約期間は定めがないものとされる。

また、家主がする契約を更新しない等の通知は、正当な事由がなければすることができないとされている。さらに、期間の定めがない借家契約については、家主は一定の猶予期間をもって解約の申入れができるが、この場合にも正当事由が必要である。

法定更新は強行規定であるため、それについて借家人に不利となるような特約を定めても無効となる。

なお、同様に、借地契約についても法定更新が適用されることがある。すなわち、借地契約において、契約期間終了時に建物が残っている場合には、借地人が契約更新を請求すれば、従前の契約と同一の条件で契約を更新したとみなされる。この場合、更新後の契約期間は、最初の更新時が20年、以後の更新時が10年である。

また、地主は契約更新の請求に異議を述べることができるが、正当な事由がなければすることができないとされている。さらに、法定更新に関して借地人が不利となるような特約を結んでも無効であることは、借家契約と同様である。

法定更新状態になれば、従来の契約内容はそのままで、契約期間を定めない契約となります。

特に、生活上、問題となることはありませんし、法定更新すれば、合意更新に必要な更新料も支払う必要はなくなります。

借主から、更新料の支払いを拒否して、法定更新に持ち込むというのは許されない行為といえますが、家主側の事情により、やむなく法定更新状態となった場合には、更新料の支払い義務は免除されると考えるべきでしょう。