契約した賃借人と実際に入居したテナントが違う場合

ビル賃貸借で、契約した賃借人と実際に入居したテナントが違う場合、どのように対処すれば良いのでしょうか?

  • 本Q&Aは、あえて入居者の立場からの質問形式となっています。
  • アットランダムな質問で、現実に即した知識の吸収を目指しています。
  • 入居者から高評価をもらい、行列の出来るアパートを目標としています。

ビル賃貸借では様々なトラブルが発生します。

テナント入居時、契約期間中、更新時、明渡時などのトラブルを一通り取り上げ、現在の法制度の下でどのような対処ができるかを説明していきます。

トラブルが多発している原因の一つとして、景気の悪さがあります。

例えば、倒産などの理由によって契約を履行できないケースが多いのです。
経済情勢だけではなく、それと同時に社会全般が権利意識に目覚めてきていることもあります。

社会構造もこの権利意識の覚醒によって変化してきているのです。

名前は別だけれども実態は変化していない場合

賃貸借契約を取り交わした会社の看板は確かに出ているけれども、何か得体の知れない表札もいっしょにかかっていることがあります。

このケースでのポイントは、転貸になるかということです。

例えば、入居している会社が当初契約した会社の子会社のとき、契約違反と言えるのかどうか・・・

一般に子会社を入れるケースはそれほど問題になりません(大抵、家主の了解を得られれば問題にはなりません)。

その他には、会社が倒産したため、別会社を作ってそのまま事業を引き継ぐことも考えられます。

要するに、名前は別だが実態は変化していないということになります。契約の実態が変更されれば、転貸になるが、上記のようなケースは実態が変更されたとは考えにくいでしょう。

信頼関係の破壊について

家主の承諾なしに転貸して契約に違反すれば、一般常識から言えば契約を解除できそうです。しかし、借地借家法では賃借人の軽微な違反があったとしてもそれを理由に賃貸借契約の解除までは認めないという判例が定着しています。

つまり、形式上契約に違反していてもそれが貸主に対する背信行為、もしくは貸主との信頼関係を破壊するにまでに至らないとされる場合があり、軽微な違反であれば貸主は契約解除まで請求することはできないのです。

軽微な違反かどうかの判別ポイントは信頼関係を破壊したかどうかです。残念ながら、この信頼関係破壊の基準が明確でないために、これが争点になってしまうのです。