レオパレス21提訴事案 ~入居者から原状回復費用をとりつつも、オーナーからも~

朝日新聞(2017年8月25日)に拠りますと、オーナー29人が、レオパレス21を「建物の修繕不十分」として提訴したようです。

「建物の修繕不十分」としてオーナーが提訴

今回の提訴については、オーナーが修繕費をレオパレス21に支払っているにもかかわらず、修繕がきちんとなされていないことが発覚したことが発端となっています。

以下に記事の一部を引用します。(参考:朝日新聞「オーナー29人、レオパレスを提訴「建物の修繕不十分」」)

原告側のオーナーは、いずれも自らが建てたアパートを同社が一括で借り上げ、空室に関係なく一定の家賃収入を得る「サブリース」契約を結ぶ。訴状などによると、オーナーは毎月、修繕費として家賃収入の平均7・2%を同社に払っている。同社は塗り替えや交換の目安として、屋根は10年、クロスは4~5年、カーペットは3~4年などと文書で示しているが、オーナーのアパートの大半は築10年を超えるものの、屋根を塗り替えた物件はゼロ。また、調べた限り、目安通りにクロスやカーペットが全面張り替えされた部屋はないという。

上記に対し、レオパレス21の原英俊執行役員は「(文書で示した期間は)あくまでも目安で実際の物件の状況を見て必要な修繕を行っている。オーナーの負担だけでは足りず、会社負担で行っている修繕もあり、批判は当たらない」と述べているようです。

修繕費用の二重取りでは!?

朝日新聞の記事からもわかるように、レオパレス21は、修繕費として家賃収入の平均7・2%を、オーナーに対して毎月請求していています。

当センターの記事「サブリースのメリット・デメリット(2)~ サブリース契約では、修繕やリフォームはオーナー負担 ~」でも説明したように、サブリース契約においては、修繕やリフォームに関する決定権はサブリース会社が持ち、その費用はオーナー負担となるのが一般的です。

一方、レオパレス21のホームページでは、以下のQ&Aが記載があります。(参考:レオパレス21「よくあるご質問」)

上記対象がサブリースで運用されている物件かどうかは明確ではありませんが、不動産適正取引推進機構の報告では、レオパレス21は、管理している物件のうち、サブリース率100%となっています。(参考:「賃貸住宅におけるサブリース事業の実態と課題」8ページ)

そうなってくると、レオパレス21は、オーナーからだけでなく、入居者からも毀損・汚損・破損の場合に原状回復費用として、クリーニング費用を含め、退去時に請求していることになります。

当センターの所属団体である日本住宅性能検査協会の敷金診断士も、レオパレス21アパートの入居者から、原状回復トラブルで依頼を受け、何度も立会いを行っています。各敷金診断士の報告によれば、入居者より原状回復費用を取りながら、実際は工事を行なっていない場合があるようです。(実際は殆ど行なっていません・・悪質です。)

私(大谷)自身、レオパレス21からの請求書を片手に現地調査をして確認しています。これは「費用の二重取り」と疑われても仕方がないのではないでしょうか。

大谷昭二(日本不動産総合研究所所長)
(サブリース問題解決センター長)