サブリース投資用マンション(判例紹介) ~ 消費者契約法による取消し ~

現在の法律では単に建物請負契約と賃貸借契約の問題として扱われ、しかも賃貸借契約の場面では、借主(業者)が借地借家法で保護される賃借人として扱われるという、実態に合わない形でしか、法律が適用できないということにあります。

そういった中で、数少ない判例ですが、売主業者の不利益事実の故意の不告知により、「誤認」して契約したものであるとして契約の取消しを認めた事例紹介です。

不利益事実の故意の不告知により、「誤認」して契約

本事例は、不動産投資を勧められてマンション2室を購入した原告が、消費者契約法4条による取消しなどを求めた事案において、売主である宅建業者が、客観的な市場価格を提示していないことや非現実的なシミュレーションを提示したことなどが消費者契約法にいう不利益事実の不告知に該当するとされた事例です。

宅建業法のルール違反

宅建業者は、過度なセールストークや常識の範囲を超える勧誘は行ってはなりません。

また、宅建業者が、正当な理由なく顧客に対し契約を締結するかどうかを判断するために必要な時間を与えないことも宅建業法違反です(宅地建物取引業法施行規則16 条の12 第1号ロ)。このケースでは、契約締結を急かしていた事実もあり、その観点からも問題がありました。

大谷昭二(日本不動産総合研究所所長)
(サブリース問題解決センター長)