サブリース家賃減額請求トラブルの解決には「調停」を(4) ~ 相当賃料額=減額ができない賃料 ~

借地借家法によれば、賃貸借契約の当事者が、賃料の増減をできるのは、まず、土地(又は建物)の賃料が、

① 土地および建物に対する租税その他の負担の増減(額)
② 土地および建物の価格の変動その他の経済事情の変動(率)
③ 近傍同種の建物の賃料相場(幅)に比較して不相当となったこと(賃料増減請求権行使の要件充足)が必要です。

さらに最高裁によれば、これらの事情は一般的な経済的事情にとどまらず、その賃貸借契約に関して、当事者間の個人的な事情であってさえ、

「当事者が当初の賃料額決定の際にこれを考慮し、賃料額決定の重要な要素となった」ものであれば、これを含みます。(賃料額決定要素)

最高裁判例では、賃借人からの賃料減額請求権は認めるとしながらも、相当賃料額を踏まえたものとする見解に立っています。

この相当賃料額とは、契約締結時において賃料額決定の要素とした事情、つまり建物建設に伴う借入金に関する事情等を総合的に勘案することにより求められる賃料であります。

< 判決の主旨 >

つまり、サブリース契約に基づき合意される保証賃料額は、相当賃料額を踏まえたものとする見解に立っている等の特殊な事情を含んでいることから「減額ができない賃料」とも言えます。

この事案に関して、最高裁の判例の判断枠組みを充分に検討され、的確なる指摘及び方向性を示されている(株)アクセス鑑定 松永 昭氏の寄稿文を紹介します。以下のリンク先のPDF『鑑定おおさか No.44』20ページをお読みください。

(株)アクセス鑑定 松永 明「賃料増減『請求の当否』判断は、誰がすべきなのか

大谷昭二(日本不動産総合研究所所長)
(サブリース問題解決センター長)

参照: