サブリースアパートオーナーを保護する法規制が必要(1) ―金融商品取引法並みの広告規制が必要―

口頭説明では、サブリース契約〔家賃保証〕と説明しながら、通常の賃貸借契約を結ぶなど、「情報弱者」のオーナーに対して、あからさまな詐欺行為を行なう悪質な業者もいます。その業者のHPでは、オーナーには、錯誤を誘導する方法で、あたかも、サブリース契約である如く説明をしておきながら、家賃保証を避ける通常の賃貸借契約に導いています。これらは契約書に精通した専門家ではないと即在に見抜けないと思われます。

これらの事案は、マイナス金利の影響か、地銀・ノンバンクの融資基準が相当甘くなっていることが背景にあると思われます。

特に被害が多発しているサブリース投資マンションの現状を考え、オーナーを守る為の、広告規制が早急に必要だと思います、

借地借家法の理念は契約弱者である賃借人を保護するものであるにもかかわらず、サブリース契約では逆転現象が起きています。本来的な契約弱者であるアパートオーナーを保護する法規制がありません。紛争防止の為、下記2項目を提言します。

1.消費者契約法の類推適用で契約弱者である賃貸人の保護
不動産サブリース業について直接規制する業法は存在しない。消費者契約法第二条に関し、時代にあった「消者費」の定義の見直しを進める。

2.リスク性金融商品の勧誘・販売に際して説明義務や適合性原則、広告規制等を課している「金融商品取引法」並みな規制を実施する。

ここでは、2.金融庁「金融商品取引法並みの規定」について、確認します。

この規定を参考にし、内容を援用するなどして新たな規制を設ける必要があります。

不動産業界の中で、サブリーストラブル防止の為の、広告規制の論議が進むことを期待します。

金融商品取引法における広告等規制についてどのように述べているのでしょうか。(参考:金融商品取引法における広告等規制

<第 4 版> 平 成 2 1 年 7 月日 本 証 券 業 協 会(p16~17より)

問12
インターネットのウェブサイト等には、「手数料等」や「リスク文言」をどのように表示すれば良いか。

答:
インターネットのウェブサイトにおいて、例えば、

① トップページにおいて商品・サービスメニューが表示
②各種商品又はサービスが表示
② 個別の商品内容や個別サービス内容が表示
③ 個別の商品内容や個別サービス内容のページに、法令に基づく、表示義務事項である、「手数料等」や「リスク文言」の表示

そうすれば、当該サイトの当該表示は、基本的に広告等規制に沿った対応がなされているものと考えられます。

注) 「リスク文言」については、文字の大きさに留意する必要があります。

なお、上記と併せ、例えば、各ページに「ご投資にかかる手数料等及びリスクについて」などのリンクやバナーを設置し、次の文言を表示することも考えられます。

<記載例>「ご投資にかかる手数料等およびリスクについて」

弊社のホームページに記載の商品等にご投資いただく際には、各商品等に所定の手数料や諸経費等をご負担いただく場合があります。また、各商品等には価格の変動等による損失を生じるおそれがあります。各ページに掲載された各商品等へのご投資にかかる手数料等およびリスクについては、当サイトの当該商品等の契約締結前交付書面、目論見書またはお客様向け資料などが掲載されたページに記載されておりますので、当該ページをお開きいただき、よくお読みください。


問 13
セミナー等(講演会、学習会、説明会等を含む。以下同じ。)の案内に、セミナー等で紹介する個別の商品名等が表示されている場合、「手数料等」や「リスク文言」をどのように表示すれば良いか。

答:
セミナー等の案内において、タイトル(題目)や講師名以外に、セミナー等で紹介する個別商品の取引を直接的に誘引する文言や当該商品の商品概要又は詳細説明等が表示されている場合には、リスク事項や手数料等に関する表示を行う必要があります。例えば、それが、複数の商品概要の説明や、取引を直接的に誘引する文言が記載されているものについては、次の事例による表示が考えられます。

○ 本案内に記載のセミナーでは、セミナーでご紹介する商品等の勧誘を行うことがあります。これらの商品等へのご投資には、各商品等に所定の手数料等(株式取引の場合は約定代金に対して最大○.○○%(□□万円以下の場合は、△△△円)(税込み)の委託手数料、投資信託の場合は銘柄ごとに設定された販売手数料および信託報酬等の諸経費、等)をご負担いただく場合があります。また、各商品等には価格の変動等による損失を生じるおそれがあります。商品毎に手数料等およびリスクは異なりますので、当該商品等の契約締結前交付書面や目論見書またはお客様向け資料をよくお読みください。

なお、上記記載例のとおり、セミナー等を開催して、一般顧客等を集め、当該一般顧客等に対して金融商品取引契約の締結の勧誘(勧誘を目的とした具体的商品説明を含む、)を行う場合には、当該セミナー等に係る広告等及び案内状等に、金融商品取引を勧誘する目的がある旨を明確に表示することが必要になると考えられます。

大谷昭二(日本不動産総合研究所所長)
(サブリース問題解決センター長)