サブリースのメリット・デメリット(2)~ サブリース契約では、修繕やリフォームはオーナー負担 ~

サブリース契約の場合、入居者の管理はサブリース会社が行います。しかし、修繕やリフォームの費用については、多くがオーナー負担となります。

今回は物件を維持するために必要な費用について考えみたいと思います。

修繕やリフォームについてはサブリース会社が決定権

サブリース契約では修繕やリフォームについてもサブリース会社が決定権を持つ上、費用はオーナー負担です。サブリース契約の特性として、サブリース会社はどうしても過剰な修繕やリフォームを要求しやすいという側面があります。

また、サブリース会社の修繕・リフォーム要請を断ると契約解除というペナルティを課されることがあります。その理由として、サブリース会社と、修繕やリフォームを行う業者との関係性にあります。

サブリース会社の関連会社が指定業者

通常ならば、修繕やリフォームはオーナーが時期や規模を決めるものです。収益を維持・向上するために、オーナーは「いくら掛けて何をすると、どのくらいの家賃の維持や入居率アップにつながるか」を慎重にコストを見積もります。こちらで修繕やリフォームをやるのであれば、出来るだけ安いところにお願いしたいのが本音でしょう。

しかし、修繕やリフォームの工事に際しては、サブリース会社の関連会社や指定業者が請け負うことも多いというのが実情です。その結果、費用は割高なことが多くなり、リベートなどが入るという好ましくない状況が生まれる場合もないとはいえません。

契約書に、家賃の維持期間の明記

10年目だとして、屋根・壁・樋の交換等の大規模修繕(費用3百万円)を提案され、工事を行なったにもかかわれず、家賃減額の申し出があった例もあります。

これを防止するためには、契約書に、家賃の維持期間の明記や、入居率アップにつながる方策の提示を求めることも必要と考えます。

また、サブリース契約が結ばれるのは主に新築の物件です。相続税対策として建てられるものも多く、オーナーは賃貸物件を経営するノウハウがないため、簡単に利益が上げられるものを考えて、サブリース契約を結びます。

もともと土地を持っている地主の場合は、土地代を入れずに利回りを計算するので、表面上は十分に高い利回りがでます。

不要な修繕やリフォームを避けるためにも、費用精査は第三者オピニオンの活用を

しかし、30年のうちに賃料は「見直し」によって大きく変わるため、最初にかかった建築費と本来上ったはずの家賃、不要な修繕やリフォームの代金など、すべての金額を計算して、慎重に検討する必要があります。

場合によっては、一時的に相続税を節税できた分以上の損失がでることもありますので、費用精査については、当事者だけで判断するのではなく、第三者の意見を聴くことが必要と言えます。

大谷昭二(日本不動産総合研究所所長)
(サブリース問題解決センター長)