【Q007】設備の故障について(2)

築後30年以上する建物だったが、雨漏りはするわ、建具はがたついておりまともに開け閉めできないわ、給湯器もよく故障しがち、トイレの水もよく流れないなど、あまりにもひどい状態だった。
そこで、家主に「ちゃんと生活できるようにすべての部分を修繕せよ」と迫ったところ、家主の弁護士と名乗る人から、「修繕費用が高額になるので負担できない。いやなら礼金・敷金も含めて全額返すので退去してほしい」と言ってきた。
家賃が安く住み続けたいが、修繕もしてもらいたい。こちらの主張を通すのは難しいか?

  • 本Q&Aは、あえて入居者の立場からの質問形式となっています。
  • アットランダムな質問で、現実に即した知識の吸収を目指しています。
  • 入居者から高評価をもらい、行列の出来るアパートを目標としています。

民法上、家主は、家賃という対価を得ている以上、入居者が安全・快適な生活ができるようにする義務(使用収益させる義務)がありますので、原則として、修繕費用は家主負担です。

しかし、いくら家賃を得ているからと言って、修繕費用が莫大な費用となる場合には、家賃を得ているメリットよりも、費用負担のほうが大きくなってしまいます。そうなれば、何のために他人に物件を貸しているのか、意味をなさなくなってしまいます。

そこで、修繕費用が、家賃の数十か月分以上の高額になるような場合には、家主の修繕義務は免除されるという判断がなされているのです。

従って、家主側の弁護士が言っていることは間違いではなく、家主に修繕を求めることはできないのです。

(了)