【投資マンション購入】不動産投資の流れ(2)~ 不動産投資の甘い謳い文句 フルローンは普通でないことを知ろう!~

当センターに相談にこられる案件として、融資がフルローンやオーバーローンという方が目立つようになりました。融資を受けることに慣れていない方だと、それらがどういった特徴なのかわからないと思います。そこで、今回はフルローン、オーバーローンについて見てみたいと思います。

相談事例にある投資マンションの謳い文句

解決センターの相談事例で、代表的な投資マンションの謳い文句を紹介します。

「賃貸住宅に住んでいる私が、手持ち資金0円で不動産投資で成功!」
「年収3百万でも、フルローンを受けて資産家になれる!」
「今が、最後のチャンス。資産家への道!」

これらでの謳い文句での不動産投資は、ほぼ、手持ち資金0円で、住宅ローンを利用しているものです。本来NGですが、業者と地銀との阿吽の呼吸で住宅ローンを使った投資となります。

気をつけないといけないのは、不動産会社の指示で、金融機関に対して実勢取引価格より不当に不動産価額を高めに申告している場合です。嘘をついてオーバーローンを組んだ場合、さらに支払い意志及び支払い能力に欠けているような悪質な場合には契約条項に反しているため、詐欺罪などの刑事責任を問われることも考えられます。(参考「【投資マンション購入】 不動産投資の流れ」)

定石は頭金が必要

一般的に、金融機関が投資用不動産に対しての融資を行なう場合、定石として次のような基本視点があります。

  • 頭金として最低でも物件価格の10%+諸経費は現金で持っていること
  • メガバンクなどでは、「2割以上の自己資金」と要求されることもある

こういった頭金や自己資金が前提となるのが、原則通りの不動産投資の形です。

従って冒頭の「手持ち資金0円」といった謳い文句は原則から外れており、トラブルの危険性が高いと言えます。

フルローン・オーバーローンの危険性

「 フルローン 」

これは、自己資金や取得する不動産以外の担保がなくても、売買代金全額を銀行からの融資で調達することです。

自己資本による担保を度外視したフルローンは、不動産投資の中でも最もリスクの高い投資とされており、返済が追いつかずに不動産を手放してしまう人も少なくありません。

「 オーバーローン 」

これは、売買代金に加えて、不動産取得に関わる諸費用も融資で調達することです。

オーバーローンは通常のローンよりも金利が高く設定されることがありますので、融資を受ける場合は慎重な判断が求められます。条件に寄りますが、フルローンよりも危険性は高くなります。アパートローン(不動産投資専用ローン)であれば、オーバーローンは許されないのが原則です。

オーバーローンをすすめる不動産会社、それに呼応する銀行の融資制度の問題とは

住宅ローンは、住宅購入の目的のために使用されることに限定して、国策としてほかのローンよりも低金利に設定されている優遇された金銭消費貸借契約です。そのため、本来その金額に上乗せした金額で契約することはできません。

この住宅ローンには、使用目的が契約条項に明確に盛り込まれています。もしオーバーローンが発覚した場合、契約条項に反しているため、次のようなことを求められる場合があります。

  • 契約解除
  • 一括弁済(一括返済:期限の利益の損失)

ただ、投資マンションであることは、銀行側も審査の時点でわかるはずですが、銀行も投資マンションと判っていながら、住宅ローンでの融資を行っているのが現状であることが、これら多くの相談事例から判明しています。

大谷昭二(日本不動産総合研究所所長)
(サブリース問題解決センター長)

まず銀行の融資制度について知る必要があります。そこで、次回のコラムでは、銀行の融資制度について説明したいと思います。