【大手ハウスメーカーの動向】1棟あたりの単価が上昇 ~都市部で優位性発揮できる建物を供給~

大手ハウスメーカーの販売戸数は前年の水準を維持しています。人口が安定している東名阪の三大都市圏にて効率よくシェアを伸ばしています。相続対策ニーズの底堅さが、各社の販売を下支えしているようです。

とりわけ共通しているのが、一棟あたりの単価が引きあがっていることです。20年、30年と長期にわたり入居率を高く維持するため、仕様や設備のグレードアップを提案したことが引き上げに寄与したようです。

各社の特徴

では、各社が供給している物件を見てみましょう。

積水ハウス

積水ハスウの販売棟数は前年比0.2%と微増ですが、売上高は同9.9%も増えています。

増収要因は賃貸住宅の大型化や高級化の成功にあります。一棟あたり1億4000万円の3~4階建て高級賃貸『ベレオ』が牽引しています。建物代が高くつく分、高い家賃を狙えるようです。三大都市圏の都心部や地方都市の駅前などでシェアを伸ばしています。

大和ハウス工業

大和ハウス工業でも一棟あたりの単価が上っているようです。

防犯設備など標準搭載しない設備の提案が受け入れられているようで、オプションをつける方法で、単価を上げているようです。全国的に供給しているものの、割合としては家賃のとれる都市部が中心になっています。

旭化成ホームズ

旭化成ホームズでも単価を引き上げています。

ペット共生物件や子育て特化型の賃貸住宅を提案するときに、2~3棟で取り囲んで真ん中に庭をつくる例など、建築後の競争力を担保するために、規模の大きい案件を手掛けているようです。

大東建託

大東建託でも受注単価が2年間で約800万円増の9602万円(17年)となり、エリア別にみると供給数の大半を首都圏で占めています。

三井ホーム

三井ホームでは、16年4月の熊本地震の後、住宅の耐震性能を強調したテレビCMと新聞広告を増やしたところ、賃貸住宅の建築案件が増えたということです。割合としては、長屋タイプ(メゾネット)が中心になっています。

こうした品質の良い物件が普及することで、既存の物件はたちまち厳しい競争に追いやられていくことが懸念されます。